
毎日、体力的にも精神的にもギリギリ…。
立ち仕事で足はパンパンだし、上司からは売上ノルマを言われ、接客では医薬品の説明も上手にできない。
人間関係の悩みも尽きないし、こんなに大変だなんて思わなかった…。好きで始めたのに、いつの間にか仕事が辛く感じるようになってしまった。。
と悩んでいませんか?
でも、ちょっと待ってください。
あなたが今感じている「きつい」の正体を知ることで、解決策が見えてくるかもしれません。
この記事では、登録販売者として働いている私自身の体験談を踏まえて、仕事がきつい理由を掘り下げるとともに、負担を少しでも軽くするための解決策をご紹介します。
【体験談】登録販売者の仕事がきついと感じる5つの理由
登録販売者の仕事がきついと感じる理由は次の5つです。
- 達成するのが難しい売上ノルマがある
- 分刻みのスケジュールで時間に追われる
- 医薬品の接客で何を聞かれるか分からないプレッシャー
- 品出しやレジ打ちなど体に負担のかかる作業が多い
- 上司や同僚との人間関係の良し悪しで働きやすさが変わる
ここでは登録販売者としてチェーン店で働く私自身の体験談をもとにお話ししていきますね。
達成するのが難しい売上ノルマがある
登録販売者の仕事が「きつい」と感じる理由の1つが、達成するのが難しい売上ノルマです。
実際に私が働いている職場では、毎月本社から届く店舗全体の推売品の月間売上目標が発表されます。(個人的なノルマはありません)



「絶対に無理でしょ…」という目標額が設定されていることも…。
とはいえ、私はパート社員なので店舗のノルマが達成できなくても特に評価に影響はなく、さほど大きなプレッシャーは感じていません。
ただ、店長や副店長から「推売品どうですか?売れてますか?接客できてますか?」などと言われると、どうしてもプレッシャーを感じてしまいます。
推売品を勧めろと言われても大手メーカーの商品を買うお客様が多いですし、最終的に選ぶのはお客様。
登録販売者側の努力だけでは結果を左右できないことも多々あるのが現状です。
分刻みのスケジュールで時間に追われる
販売や接客だけでなく、品出しや棚替えなど多岐にわたる業務を限られた時間内にこなさなければならないため、時間に追われる感覚がきついな~と感じることがあります。



時間内に終わらなければ他の人の仕事が増えたり残業になってしまうので、特に作業量の多い日は常に時間に追われています…。
業務を効率的にこなして時間内に終わったときの達成感は大きいので、割り振られた業務をいかに効率よくこなすかを考えながら作業をしています。
医薬品の接客で何を聞かれるか分からないプレッシャー
医薬品の接客は毎回何を聞かれるか分からないので、ものすごくプレッシャーを感じます。
たとえば皮膚薬の接客をしたかと思えば子供の風邪薬のことを聞かれたり、「高血圧の薬を飲んでいるけど…」と飲み合わせを聞かれたり。
風邪薬ひとつにしても特定の持病には禁忌の成分などもありますし、他に薬を飲んでいるお客様には飲み合わせなども調べてお伝えしないといけません。
何を聞かれるか前もって分からないからこそ、医薬品の接客はプレッシャーを感じやすいです。
品出しやレジ打ちなど体に負担のかかる作業が多い
体力を必要とする作業が多く、思った以上に体に負担がかかります。



レジ打ちは腰痛と足の痛みが慢性化しますし、品出しではお米や2Lのペットボトル、ビールのケースを大量に運ぶことも。
なかには身体に負担のかかる作業に耐え切れず、体を痛めて退職する同僚もいました。
一見すると登録販売者と力仕事は無縁に感じますが、実際は重労働が多くて大変です…!
上司や同僚との人間関係の良し悪しで働きやすさが変わる
どの職場でも同じかもしれませんが、上司や同僚との関係性で働きやすさが全然違います。
人間関係が良ければ自然と周りが手助けしてくれますが、上司や同僚との関係が悪いと、そうもいきません。
残業を強いられたり、業務を押し付けられたり、仕事の粗探しをされたりと、仕事へのモチベーションが下がることもしばしば。
「お金のために働くんだから気にしなければいいじゃん!」と思う人もいるかもしれませんが、結局は人間関係が1番!
登録販売者として快適に働くためにも、上司や同僚との良好な関係を築くことが重要です。
登録販売者の仕事がきついと感じたときの2つの解決策
登録販売者の仕事がきついと感じたときの解決策を2つご紹介します。
- 医薬品や化粧品の知識を深めて接客に自信をつける
- 人間関係の悩みは異動や転職を視野に
異動や転職をするときの注意点も解説していますので、一緒に見ていきましょう!
医薬品の知識を深めて接客に自信をつける
医薬品の接客がプレッシャーや負担に感じて仕事がきつい場合は、医薬品の勉強をするのがおすすめです。
理由はシンプルで、医薬品の知識が深まることで接客への自信につながるから。
たとえば風邪が流行る時期で風邪薬について聞かれることが増えたな~と感じたら、手持ちのテキストで風邪薬の成分を勉強してみたり。
知識が深まれば副作用や相互作用などの詳しい説明もできるようになりますし、その結果、お客様との信頼関係が築けたり、リピーターを増やすこともできるかもしれません。
そうしてだんだんと成分や効果効能の違いなどが説明できるようになってくれば、接客にやりがいを感じるようになるはずです。
そのためにも医薬品の勉強をして接客に自信をつけましょう。
人間関係の悩みの場合は異動や転職を視野に
人間関係の悩みが原因の場合は簡単に解消できませんよね。
- どうしても苦手な人がいる
- 上司や同僚と相性が悪い
- 仕事に行くのがきつい、つらいと感じる
このようなときは思い切って異動や転職を考えるのもひとつの手です。
異動すれば業務内容は変わらずに人間関係だけをリセットできますし、転職をすれば人間関係もゼロからスタートできる+キャリアアップも見込める可能性があるからです。
別店舗へ異動するときの注意点2つ
異動の希望を出すときは下記の2つに注意しましょう。
- 店舗や地域による業務内容の違いを把握する
- 異動を検討している店舗に行って職場環境をリサーチする
店舗や地域による業務内容の違いを把握する
同じチェーン店とはいえ、店舗によって医薬品の取り扱いや接客の重点項目が異なる場合があります。
たとえば、郊外店では地域のお客様に合わせた接客が求められたり、都市部では効率的な業務が重視される傾向があります。
可能であれば、異動前に上司に「異動先のお客様の特徴」や「求められるスキル」について聞いておくのがおすすめです。
異動を検討している店舗に行って職場環境をリサーチする
異動希望を出す前に、異動を検討している店舗に行って職場環境をリサーチしてみましょう。



店舗ごとに雰囲気も全然違いますし、従業員の雰囲気や職場環境を実際に見ることで「この店舗よさそうだな」「なんだか雰囲気が悪いなぁ…」など、なんとなくでも感じるものがあるはずです。
異動するとなると既存の従業員だらけの場所にポンッと入ることになるので、高圧的な雰囲気の人がいそうかな、どうかな…といったところをだけでも見ておくと安心ですよ。
希望条件に合う転職先の見つけ方
転職する際には、転職先の労働環境やキャリアプランを事前にしっかり調査し、計画的に進めましょう。
求人票の条件だけでなく、実際の業務内容や働き方に注目することで、
- 求人票と業務内容が違う
- 個人ノルマがあって精神的に辛い
- 定時で帰りたいのに残業が当たり前の職場だった
といったようなミスマッチを防ぐことができます。
そうならないためにも、転職先を探すときは登録販売者や医療従事者専用の転職エージェントを活用してみるといいかもしれません。
もちろん求人情報誌などでも良いですが、転職エージェントだと希望条件に合った仕事が探しやすいので、初めての転職でも安心ですよ。
登録販売者の仕事はきつい?よくある質問
登録販売者の仕事について、よくある質問を3つご紹介します。
- 登録販売者としての資格だけ取るのはあり?
- 登録販売者の離職率は?
- 登録販売者のやりがいは?
登録販売者としての資格だけ取るのはあり?
登録販売者として働かず、資格だけを取るのは十分「あり」と言えます。
資格を取得することで将来的に登録販売者として働くという選択肢ができますし、さらに自分や家族の健康管理に役立つ知識も得ることができるからです。
登録販売者の資格はドラッグストアや調剤薬局だけでなく、スーパー、ホームセンター、通販会社など、幅広い業界で活かせることから取っておいて損はないと思います。
登録販売者の離職率はどのくらい?
ドラッグストアなどのチェーン店で働く登録販売者は小売業に該当しますが、一般的な業界と比較して高めと言われています。
厚生労働省が行った令和6年上半期の調査報告書を見てみても、小売業が最も高いと記載されていました。
その理由は、業務の幅広さやノルマ、勤務環境、人間関係など、多岐にわたる課題があるからだと考えられます。
とはいえ、必ずしも業界全体が働きにくいわけではあありません。
職場によって業務内容や勤務条件は大きく異なるため、自分に合った環境を選ぶことが重要です。
パートよりも正社員のほうがきつい?
結論、パートも正社員も同じくらい大変です。
たとえばパートはレジ打ちや品出しなどの業務がメインで体への負担が大きめ。
一方で正社員は店舗運営に回ることがほとんどなので、売上ノルマなどの精神的負担が大きいです。



特に棚替えなどの時間に追われる作業はパートに割り振られることがほとんどなので、業務量が多いときは「これ社員がやる仕事じゃないの?!」と思うくらいきついです…。
このことから、パートも正社員も同じくらい大変だと言えます。
登録販売者のやりがいは?
一番やりがいを感じるのは、お客様の症状に合わせて適切な医薬品を提案し、健康のサポートができることです。



お客様から「助かりました、ありがとう」「薬を飲んで良くなったよ!」などと声をかけられたときは本当にうれしいです!
医薬品に関する知識も深まりますし、主剤にプラスしておすすめの商品を提案できたりと、よりお客様の健康を身近にサポートできるようになるのも登録販売者のやりがいの1つだと思います。
自分が将来どうなりたいかを明確にすることでやりがいにもつながります。
登録販売者の仕事がきついと感じたら転職や異動もあり
最後に今回の内容のまとめです。
- 登録販売者の仕事がきついと感じる理由は売上ノルマや業務量の多さ、接客へのプレッシャーなど
- 接客以外に品出しやレジ打ちなど体に負担のかかる作業も多く大変
- 人間関係の良し悪しで働きやすさが変わる
- 接客へのプレッシャーを解決するには医薬品の知識を深めることが大切
- 人間関係の悩みは異動や転職を視野に入れる
- 登録販売者の資格だけを取るのは”あり”
- 登録販売者(小売業)の離職率は高め
- 正社員もパートもそれぞれに違う大変さがある
登録販売者の仕事にやりがいは感じているけど重労働できつい、拘束時間や売上ノルマが辛い…。
そんな悩みを持つ方は、異動希望を出すか、転職して違う職場で働くのもひとつの手かもしれませんね。
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