
「登録販売者って調べたら外部研修って出てくるけど、研修って何のこと?資格は取れたけど、外部研修って絶対受けないといけないのかな?どこで受けられるんだろう?お金かかるのかな…?」
こんなお悩みを解決します!
- 登録販売者の外部研修(継続的研修)とは?
- 外部研修の内容
- 外部研修を受けないとどうなるのか
- 外部研修の申し込み~終了証発行までの流れ
結論から言うと、登録販売者として働く以上、外部研修は必ず受講しないといけません。
この記事を読めば、外部研修の重要性や受講方法が分かるようになりますよ。
外部研修について知りたい方はぜひ最後までご覧ください!



・現役登録販売者
・資格なしの未経験でドラッグストアに入社後、登録販売者試験に完全独学で一発合格。
登録販売者の外部研修(継続的研修)とは?
外部研修とは、厚生労働省の「薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令」によって次の通り定められている研修のことです。
医薬品の販売又は授与の業務に係る適正な管理を確保するため、薬剤師、登録販売者及び一般従事者に対する研修を実施することが義務付けられている。また、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則(昭和36年厚生省令第1号。以下「施行規則」という。)第15条の11の3第1項、第147条の11の3第1項及び第149条の16第1項において、一般用医薬品販売業者等は、その薬局、店舗等において業務に従事する登録販売者に、厚生労働大臣に届出を行った研修実施機関による研修(以下「継続的研修」という。)を毎年度受講させなければならないとされている。 引用元:厚生労働省
かんたんに説明すると、「医薬品の販売に関する必要な知識を学ぶため、毎年ちゃんと研修を受けてくださいね~。」という決まりごとです。
登録販売者の外部研修の目的
登録販売者の外部研修の目的は、医薬品の正しい知識を学び、お客様へ適正な販売と使用ができるよう知識を深めるためです。
目的 | 内容 |
---|---|
最新の医薬品の情報を習得する | 新薬の情報や副作用、効果効能の最新情報を学ぶ |
法令の改正を把握する | 医薬品販売の法律改正や適切な販売方法を学ぶ |
接客スキルの向上 | 医薬品の知識を深めてお客様へ適切な医薬品を提案できるようになる |
知識が深まることでお客様の症状によっては病院の受診を勧めたり、医薬品の販売を断るなどの判断もできるようになります。
一般用医薬品を販売するという責任感を持ち、医薬品の知識を深めることも外部研修の重要な目的の一つです。
外部研修(継続的研修)の内容
継続的研修の内容は厚生労働省によって次のように定められています。
(ア)医薬品に共通する特性と基本的な知識
(イ)人体の働きと医薬品
(ウ)主な一般用医薬品とその作用
(エ)薬事に関する法規と制度
(オ)一般用医薬品の適正使用と安全対策
(カ)リスク区分等の変更があった医薬品
(キ)店舗の管理及び区域の管理に関する事項
(ク)その他登録販売者として求められる理念、倫理、関連法規等
ちなみにですが、(ア)~(オ)の内容は登録販売者試験の範囲と同じです。



登録販売者試験の勉強をしたことのある方は、「なんか勉強した気がするな~」という言葉がたくさん出てきますよ。
それぞれ重要な範囲を深堀して解説する内容となっていて、毎年上記の範囲の中でそれぞれテーマを絞って詳しく解説してくれます。
例:「人体の働きと医薬品」では肝臓を中心に解説する、「主な一般用医薬品とその作用」では風邪薬の中でも鼻炎薬について詳しく解説するなど。
継続的研修の受講にかかる費用
登録販売者として働いている場合、継続的研修の受講は無料で受けられることがほとんどです。



私の勤務先は研修がオンラインで完結できるので、研修の時期になったら「〇月〇日までに研修を終わらせてくださいね~」という指示だけあります。
登録販売者の資格だけ取った方は、自分で外部研修に申し込んで受講することができます。(義務ではありません)
費用は各研修機構によって異なりますが、たとえばアポプラスキャリア株式会社の場合は3,080円、学校法人医学アカデミーだと2,640円です。
外部研修(継続的研修)を受けなかった場合
登録販売者として働いている以上、外部研修は必ず受けなければいけません。
もし受講しなかった場合は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則」に違反していることとなり、最悪の場合、登録販売者として働けなくなってしまう可能性があります。
義務化されているのは「薬局、店舗等において業務に従事する登録販売者」のみです。
資格だけ取得してまだ登録販売者として働いていない場合、推奨はされていますが必須ではありません。
登録販売者として働いている方は社内研修で受講できることが多いですが、社内研修のない方は必ずご自身で外部研修を受講しましょう。
登録販売者の外部研修(継続的研修)の申し込み~終了証発行までの流れ
外部研修の申し込み~終了証発行までの流れを次の順で解説していきます。
- 受講する研修機関、研修の受講形式(対面、集合研修・eラーニングなど)を決める
- 申し込みをして研修を受ける
- 修了証を発行してもらう
受講する研修機関、研修の受講形式を決める
厚生労働省の厚生労働省の届出済み研修実施機関一覧を見て、外部研修を受講する機関を決めましょう。
ここからの話は自分で研修を申し込む場合の流れになります。
社内研修のある方は関係ない話になるので飛ばしてください。
外部研修の受講方法には主に次の3つがあります。(社内研修を除く)
受講方法 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
集合(対面)研修 | 対面で講師の講義が受講できる | 質問がしやすく、実践的な学びが得られる | 会場までの移動が必要 |
オンライン研修 | Zoomなどを使ってライブで講義を受講する | どこでも受講できる | オンライン環境が必須 |
eラーニング | 録画講義を受講する | 自分のペースで受講できる | 質問できない、自主学習の意欲が必要 |
個人的には、自宅で好きな時間にできるオンライン研修やeラーニングがおすすめです。
申込みをして研修を受ける
受講する機関や受講方法が決まったら、早速申し込みをしましょう。
申し込み期間や研修実施期間は各受講機関のホームページに載っていますので、事前に確認しておくのがおすすめ。
たとえば、学校法人医学アカデミーの2024年度の外部研修の日程は次の通りです。
- 前半:2024年6月11日~2025年3月31日
- 後半:2024年10月15日~2025年3月31日
期間内であれば好きな日に動画講義が視聴できます。
参考元:学校法人医学アカデミー【2024最新】登録販売者 継続的研修(外部研修)
修了証を発行してもらう
オンライン研修やeラーニングで受講した場合、修了証は受講後にサイトから発行できます。



発行期限が書いてあるので、その期限内にダウンロードしてくださいね!
集合研修の場合は会場で交付されることがほとんどです。
外部研修の終了証は継続的研修を受けたことを証明する大事な書類なので、なくさないように気を付けましょう。
登録販売者として働くには外部研修(継続的研修)は必須
今回の内容のまとめです。
- 登録販売者の外部研修(継続的研修)は厚生労働省の定めた法律により義務化されている
- 受講が必須なのは登録販売者として働いている人のみ(資格だけ取った人は義務ではない)
- 外部研修の内容は厚生労働省の定めた8項目が必須
- (ア)医薬品に共通する特性と基本的な知識
- (イ)人体の働きと医薬品
- (ウ)主な一般用医薬品とその作用
- (エ)薬事に関する法規と制度
- (オ)一般用医薬品の適正使用と安全対策
- (カ)リスク区分等の変更があった医薬品
- (キ)店舗の管理及び区域の管理に関する事項
- (ク)その他登録販売者として求められる理念、倫理、関連法規等
- 受講費用は研修実施機関によって異なる
- 登録販売者の仕事に従事していて外部研修を受けなかった場合、登録販売者として働けなくなる可能性がある
- 外部研修の終了証は継続的研修を受講した証明になるので大切に保管しておく
登録販売者の外部研修は、医薬品の最新情報を学び、適切な販売や接客スキルを向上させるために欠かせません。
医薬品の知識を深めてお客様に正しい情報を提供し、症状に合わせた提案ができるようになるためにも、外部研修をしっかりと受講して知識を深めましょう。
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